巻頭特集は、好評だった“郷愁シリーズ”の町中華。長年温めてきた企画を、ようやく形にすることができました。きっかけは、相次ぐ老舗の閉店です。いつでも食べられると思っていた味が、気づけばなくなっている。そんな現実に直面し、いま残しておかなければという思いで取材に臨みました。宮城に根付く町中華の起源をたどる視点でスタートしましたが、取材を重ねるうちに、町中華は人の集まる場所に生まれ、地域とともに歩んできた存在であると強く実感しました。「昔からあるのに、妙にうまい」理由や、「なぜこの場所にあるのか」という背景をひも解きながら、まさに“人に、店に歴史あり”を体感した特集です。今回取材した店主の多くは80代。このタイミングで記録できたことにも、大きな意味を感じています。